亀崎神社
A Hidden Shrine Whispering Through the Leaves
福山市の山中、ふと視界の片隅に鳥居が見えた。心惹かれるままに足を運んだ先にあったのは、静寂と薄暗い森の中でひっそりと佇む「亀崎神社」。その場所はまるで、忘れ去られた時間の中に封じ込められた神域のようだった。誰もいない参道を歩き、苔むした石段を登るたびに、空気は澄み渡り、心が研ぎ澄まされる感覚があった。
🌿 荒れ果てた参道の先に

参道は落ち葉に埋もれ、荒れ果てているように見えたが、それすらもこの神社にとっては自然の一部であるように思えた。鳥居の向こうには小さな社が見え、その存在感は決して弱々しくない。むしろ、時の流れに抗わずに在り続ける強さを感じさせた。
🌲 山が開けた場所に佇む神社

森を抜け、山がぽっかりと開けた場所に亀崎神社はあった。木漏れ日が差し込み、社の屋根や柱を照らし出す。小さな神社ながら、そのたたずまいには息を飲むような美しさがあり、心の奥深くに響くものがあった。
⛩️ 小さな神社に息をのむ

社の前に立つと、しんとした空気と木々のざわめきだけが耳に届く。人の手が入っている様子は少なく、管理が行き届いていないように見えたが、それがかえって、この神社が「誰かのもの」ではなく、自然と共に在ることを示しているように思えた。
🌿 「またいつか」と声がした

帰り道、鳥居をくぐり振り返ると、社が静かに佇んでいた。なぜだろう、「またいつか」と声をかけられたような気がした。誰かが見ているのではなく、場所そのものが語りかけてくる。そんな不思議な感覚に心が揺れた。
📝 記事メモ
視界の片隅に鳥居が見え、心に引かれるまま立ち寄った先で出会った亀崎神社。その佇まいは、まさに運命と言わんばかりの衝撃を与えてくれた。参道や社の周辺には落ち葉や苔が広がり、整備が行き届いているとは言い難いが、その荒れた風景こそが自然との調和を語っているようだった。誰もいない静けさの中、ただ木々のざわめきと鳥のさえずり、遠くから響く風の音だけが耳に残る。神社そのものが「自然の中に息づく存在」であり、人の営みの枠を超えた神聖さを感じさせた。振り返ると、そこには「また来い」と囁くような、見えない存在の声が確かにあった。
📍 アクセス情報
住所:〒720-0411 広島県福山市
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